熊本・大分方面で大地震がありました。震災の被災者の皆様には心よりお見舞い申し上げます。
日本で大家をしていて避けられないリスクの一つが地震です。地震は私たちが物心つく前から身を持って体験しているので、そのリスクに異論はないでしょう。
地震のリスクをなくすことはできません。では、どうやって、そのリスクを軽減できるか今回は考えてみましょう。
https://www.kenbiya.com/column/okamoto/88/ ← 健美家コラム 大家さんが地震に備える3つの方法
今回の熊本地震で地震保険が、どのように適用されるか注視しています。
地震保険で支払われる保険金は、建物の被害の程度によって「全損」「半損」「一部損」の3段階の損害区分に分けられており、この損害区分によって支払われる保険金額が決まっています。
「全損」は、建物の主要構造部である軸組(柱、はり等)、基礎、屋根、外壁等の損害の額が、その建物の時価額の50%以上になった場合、または焼失あるいは流失した部分の床面積が、その建物の延床面積の70%以上になった場合。
「半損」は、損害の額が、その建物の時価額の20%以上50%未満になった場合、または焼失あるいは流失した部分の床面積が、その建物の延床面積の20%以上70%未満になった場合
「一部損」は損害の額が、その建物の時価額の3%以上20%未満になった場合です。
支払われる保険金は、「全損」の場合、地震保険の保険金額の全額(100%)が支払われます。
「半損」の場合、地震保険の保険金額の50%相当額を支払われます。
「一部損」の場合、地震保険の保険金額の5%相当額を支払われます。
東日本大震災の時は、かなりの大家さんが「一部損」を適用され、多くの件数の保険金が支払われました。
ただ、日本損害保険協会が 平成24年5月に発表した損害調査の実態では、 東日本大震災における件数割合は一部損・約 79%、半損・約 16%、全損・約 5% でした。
日本の建物の耐震性は逐次向上しています。
保険会社が半損と判定するまでの被害は、出にくいのかもしれません。
東日本大震災クラスでも、全損は保険適用建物の約5%、半損は約16%、残りほぼ8割は地震保険の保険金額の5%しか支払われない一部損です。
地震保険の保険金は健美家コラムでも書きましたが、通常の火災保険の保険金の半分以下です。
つまり仮に1億円の火災保険をつけていても、一部損の場合に貰える保険金は、250万円以下となります。
これに対し毎年掛かる保険料は地域によっては最高32万円にもなります。
*詳細は健美家コラム参照
私はアクチュアリーなどのプロではありませんので、地震保険の効果がどれだけよいのかわかりません。
しかし、感覚的に地震保険だけに頼っていては、大家業は立ち行かないと感じています。
(特に首都圏では)
なので保険だけに頼らずリスクヘッジをするように心がけています。
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